6月後半の株式市場と為替に関する見通し

  • 2019.6.10

先週末にアメリカがメキシコに対する関税を無期限に延期すると発表しました。
とりあえず直近の関税は避けられましたがメキシコの不法移民対策が
機能しなければ再びアメリカのメキシコに対する制裁が
検討されるかもしれませんが予測することも厳しいので臨機応変に
対応していくことが求められます。

株価と為替

週明けの株式市場は200円高を超える大幅な株高で始まり
始終高値で推移を続けて250円弱の株高で引けました。
株価は2週間ぶりに21,000円を回復しました。

為替についてもドル円は108.7円程度まで円安方向に進みました。
メキシコと円の為替レートも先週までは1ペソ5.5円を割れる水準で
推移していましたが1ペソ5.65円程度まで値を戻してきています。
関税を課すことを発表する直前は1ペソ5.7円ほどでしたので
何事もなければ数日かけて、値を戻してきそうです。

今後の情勢

直近についてはメキシコ関税発表によって落ち込んだ株価や為替が
元の水準を目指して値を戻していく方向に進むと予想されますが
まだ世界経済に影響を及ぼす不確定な米中貿易戦争やイギリスの
EU強行離脱問題など、様々な問題がくすぶっています。

上記の問題はすぐに解決できるものではなく影響の規模も大きいので
上値は重く株価がこれまでの高値を超えて大きく伸びる期待はできません。

アメリカ政策金利の利下げ

アメリカのFRB(のメンバーの数名は政策金利を下げることについて
発言しています。政策金利が下がると預金に付与される利息が下がるので
株式投資に資金が回りますので株価の上昇につながります。
ただ利下げは景気後退時の対策方法の1つになりますので
今から利下げをしてしまうと景気後退時の対策方法が少なくなるという
デメリットもあります。

FOMC

6月18日、19日はFOMCの開催が予定されています。
市場に対して影響を及ぼす発言を急にすることは基本的にありません。
市場に影響するような金融政策は事前に告知をしながら決定していきますので
来週にいきなり利下げされることはおそらくないですが利下げ時期や
利下げの条件を発表したりすることはあり得ます。
特に7月のFOMCで利下げに踏み切られる可能性はありますので
その場合は来週、発表されるはずです。
市場も利下げに関して、ある程度は織り込んできていると
各紙の記事で、そのような内容が見受けられます。

今月末に大阪で予定されているG20で何か重要な決定がなされるかもしれませんので
6月後半は急な暴落・暴騰にいつもより注意が必要です。

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